副業で宅録を始めたいけど、どんな機材やソフトが必要なのか分からない・・・
この記事では、そんな初心者の方のお悩みを解決していきます!
これがなければ始まらない!【PCパソコン】
改造大好きな俺はデスクトップ派だモン!
宅録はどっちでも可能だよ!
後述する「DAW・波形編集ソフト」が安定して動作するスペックがあれば大丈夫です
声を録るのに必要なトラック数は1~3程度でCPU負荷も少ないため、そこまで高性能のパソコンでなくても問題ありません。
モニター画面は大きい方が、収録や編集作業がしやすいです。
・メモリ8GB以上(できれば16G)
・ストレージ500GB以上
・価格帯は5万円以上
この程度のスペックがあれば、宅録で困ることはないでかと。
声の収録だけではなく楽曲制作や声の加工・MIXなどを本格的にやっていきたいのなら、価格の高いものを購入することをおすすめします。
パソコンの性能は価格に比例します!
家にあるWindows95でも宅録できるかモン?起動がナメクジ並みに遅いけど
時代に取り残された哀れなサル・・・
声を収録するために必須!【マイク】
ダイナミックマイクはカラオケボックスで見たことあるけど、コンデンサーマイクは知らないモン。
プロの音楽制作の現場やアニメ・ナレーションの収録スタジオで使われるマイクだよ。
マイクの種類 | 特徴 | 耐久性 | 指向性 | 価格 |
---|---|---|---|---|
ダイナミックマイク | 電源供給不要 | 高く衝撃に強い | 狭く限定的 | 安価 |
コンデンサーマイク | 電源供給が必要 | 低く扱いに注意が必要 | 広範囲 | 高価 |
空気中の振動である音を、電気信号に変換するのがマイクの役割です。
楽器や声など、あらゆる音声を収録するのに使います。
宅録のお仕事では高音質な音声データを求められるため、ICレコーダーやスマホで収録したものは基本的にNG!
ダイナミックマイクかコンデンサーマイクを使いましょう!
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの大きな違いは、電源供給の有無です。
コンデンサーマイクは48Vファンタム電源を必要とします。
コンデンサーマイクは感度が非常に高く指向性が広いという特徴があり、繊細で原音に近い音を収録可能。
ダイナミックマイクは指向性が狭く耐久性に優れており、派手なパフォーマンスをするアーティストのライブ会場などでの使用に向いています。
48Vファンタム電源?指向性?何が何だかさっぱりだモン。
48Vファンタム電源については、オーディオインターフェースの項目で詳しく説明します。指向性は次で説明するよ!
マイクの指向性について
マイクの重要な要素の一つで、どの方向から音を集められるかという特性です。
初心者が覚えておきたいのは、大きく3つあります。
単一指向性 | 双指向性 | 無指向性 |
---|---|---|
前面、1方向から集音 | 前方、後方、二方向から集音 | 360度全方位から集音 |
ナレーションやボーカル、楽器の収録に向いている。 | ラジオやインタビューの現場でよく使われる。 | 周囲の音を均一に拾うので、会議の収録などに向いている。 |
周囲の雑音ノイズを拾いにくい | 横からの音はほぼ拾わない | 周囲の雑音ノイズを拾いやすい |
宅録声優・ナレーターは基本的に単一指向性のマイクを使いましょう!
理由は、周囲の雑音ノイズが他の二つの指向性と比べ入りにくいからです。
ダイナミックマイクは単一指向性。
コンデンサーマイクは指向性を自由に切り替えるスイッチが付いているものが多いです。
マイクの接続には専用のケーブルが必要
マイクと後述するオーディオインターフェースの接続には、XLRケーブルもしくはXLRフォンケーブルが必須です。
XLRケーブルはキャノンケーブルと呼ばれ、主に音響機器同士を接続するためのケーブルです。
コンデンサーマイクを使う場合は48Vファンタム電源の供給が必要になるため、両端がXLRケーブルのものを選択してください。
片方がフォン(棒状)のものは、ダイナミックマイクでしか使用できません。
ケーブルは基本別売りなので注意です!
究極の選択!ダイナミック・コンデンサーどちらを選べばいい?
声優ナレーターの収録スタジオではコンデンサーマイクを使っているところがほとんどです。
では宅録もコンデンサーマイク一択なのかというと、実はそうではありません。
プロの録音スタジオは吸音・遮音・防音設備がしっかり整っていて、密閉されたデッドな空間のためコンデンサーマイクの性能をフルに引き出せます。
しかし自宅収録の場合はルームアコースティック(部屋の反響音)や周囲の雑音が入ることが多く、ダイナミックマイクの方が納品クオリティが良い、なんてことがザラにあります。
・ある程度良好な自宅収録環境を構築できる人はコンデンサーマイク
デッドな空間とは、部屋の反響音が入らないことだよ。
汚部屋とかゴミ屋敷はルームアコースティック少なそう。風呂場とかミニマリスト部屋での収録はヤバそうだモン。
マイクの近接効果とは?
音源とマイクとの距離が近いほど、低音域(低い音)が強調される現象です。
クリアさが失われこもった感じになるので、収録の際は適度な距離をあけることが重要!
目安としては15cm~30cm程度あけるのがよいでしょう。
・ハウリングの原因となるため、先端部分を手で触ったり叩いたりしない
・ケーブルを抜き差しするときはオーディオインターフェースの録音ボリュームを0、コンデンサーマイクの場合はファンタム電源をOFFにする
宅録初心者にオススメの高コスパマイク8選!
筆者が実際に使用してみて、良いなと感じたマイクを厳選して紹介しております。
予算があまり出せない人向けのマイクも取り上げてますので、ぜひご覧ください。
音質UPには欠かせない!【オーディオインターフェース】
宅録超重要アイテム、オーディオインターフェースについて説明するよ!
オーディオインターフェースとは?
オーディオインターフェースとは、音響機器とパソコンの接続を仲介してくれる機材のことです。
マイクや楽器のアナログ音を、パソコン内で処理できるデジタルデータに変換してくれます。(A/D変換)
なぜオーディオインターフェースが必要なのか?
①録音時の雑音を減らしてくれる
オーディオインターフェース無しで外部からの音声をパソコンに取り込む場合、雑音が混ざってしまい音質が悪くなってしまいます。
オーディオインターフェースがあれば、雑音を低減でき綺麗な音で収録可能に!
②マイクに48Vファンタム電源を供給できる
コンデンサーマイクを使用するためには、電源の供給が必須です。
オーディオインターフェースには48Vファンタム電源をON・OFFするスイッチが搭載されており、マイクに電力を供給できるようになります。
ダイナミックマイクは不要ですのでOFFにしてください。
③マイクの接続が可能になる
ダイナミックマイク・コンデンサーマイクはそのままではケーブル端子が合わず、パソコンに接続することができません。
オーディオインターフェースが接続を仲介してくれます。
④低レイテンシーでの録音が可能になる
「レイテンシー」とは、音が出るまでに生じる時間の遅れのことです。
オーディオインターフェースの性能が高いほど、低レイテンシーでの収録が可能です。
⑤パソコンからの音を高音質で再生できる
オーディオインターフェースを用いることで、より高音質でクリアな音声を再生可能です。
機材の価格が高いほど、音質が良くなる傾向があります。
専門的な内容ばかりで思考回路はショート寸前だモン・・・
例えるなら都会の汚い水道水をキレイにする浄水器みたいな役割だね。それの音質バージョンって感じです。
オーディオインターフェースを選ぶポイント
宅録で声を録音するだけでなく、将来的に外部の音声機材を沢山繋げたいという方は入出力端子の数が多いものを選ぶとよいでしょう。
購入前にXLR端子、フォン端子が、どれだけ接続可能かどうかしっかりチェックしてください!
音のクオリティ・音質を左右する大事な要素です。
初心者には難しい内容ですが、オーディオインターフェースの購入や録音した音声データを書き出す際に必要な知識になります。
★サンプリングレートの詳しい説明はこちら↓
★ビットレートの詳しい説明はこちら↓
なるほど~全然分からんw
とりあえず両方数値が高い方が音質が良くなると覚えておけばいいよ…
初心者におすすめの高コスパオーディオインターフェース5選!
実際に筆者が使ってみて良いなと思ったものを下記記事にまとめています。
何を買おうか迷っている方は、ぜひご一読ください。
声を可視化して切り貼りできる!【DAW・波形編集ソフト】
DAWとはDigital Audio Work stationの略で音声収録や編集、楽曲制作を一括して行うソフトのことだよ!
DAW・波形編集の役割とは?
マイクで録音した声のデータをパソコン上で編集し、音声ファイルとして書き出すために必要です。
普段目には見えない音を、視覚的に波形で確認することができるようになります。
音量や間の調整、不要なノイズのカットなど様々な編集作業が行えます。
DAWと波形編集ソフトの違いとは?
DAW
音声の録音・編集作業から、ミックス・マスタリングまでパソコンを使った楽曲制作に必要な機能が一通り備わっています。
皆さんが知っているプロのアーティストの楽曲も、DAWを使い作られています。
販売用CDにする前にソフト上でエコーや音圧など色々な補正をかけているのです。
波形編集ソフト
波形編集ソフトとは音声の録音・編集機能に特化したソフトで、楽曲制作には不向きです。
ミックスとは複数の音源を組み合わせたり、音量バランスなどを調整してまとめていく作業。マスタリングとはCDなどのメディアに書き出す前の最終調整のことだよ。
DAW・波形編集ソフトの種類
・本格的な音楽制作もしたい!
・トラック数は多い方が良い!
・BGMや効果音のミックスもやってみたい!
・音質を追求したい!
このような人はDAWを選ぶことをおすすめします。
DAW
種類は沢山ありますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
DAWの名称 | Cubase | Protools | StudioOne | LogicPro |
---|---|---|---|---|
開発元 | Steinberg | Avid Technology | PreSonus | Apple |
長所 | 国内で使用者が多く、情報が得やすい。全ての機能が高水準。 | 業界標準。プロの録音スタジオ定番のDAW。 | 動作が軽く音質がクリア。次世代のDAW。 | プロ仕様にしては価格が安め。ピッチ補正機能搭載&付属音源やサンプル素材が非常に充実している。 |
短所 | ソフトがやや重め。 機能が多い分、難易度も価格も高い。 | 操作難易度が高め。 2022年4月~サブスクリプション年間契約が必要になりました。 | 歴史が浅く情報が少ない。付属音源が他DAWにやや劣る。 | MacOSのみ。 (Windows非対応) |
価格 | Pro 5万円前後 Artist3万円前後 Elements1万前後 | flex 年間118,000円 Studio 年間35,300円 Artist 年間11,700円 Intro 無料(トラック数制限あり) | Pro 4万円前後 Artist 1万円前後 Prime 無料 | 2022年10月5日値上 MacAPPstore 24000円➔31800円 |
※2023年4月1日よりAvid全製品の価格が改定され、約20%の値上げが実施されることが発表されました。Pro Toolsの価格は改定前のものになります。
DAWはできることが多い反面、操作難易度・価格が高めです。
音質、レイテンシーの面では波形編集ソフトよりも優れています。
中には無料で使えるものもありますが、トラック数などの機能に制限があります。
波形編集ソフト
ソフトの名称 | Audacity | SoundEngine | WavePad |
---|---|---|---|
長所 | このソフトだけで声の録音・編集・完パケまで可能な高機能ソフト。 | 一通りの機能が備わっていて、基本的なエフェクトも搭載。 | 直感的な操作ができ、使い心地が良い。 |
短所 | エフェクトの数が多く、全ての使い方を覚えようとすると大変。 | 編集操作に難あり。エフェクトの性能があまり良くない。 | 少し重いのでPCのスペックが必要で、動作が不安定になりやすい。 |
価格 | 無料 | 無料 | 無料(機能制限あり) |
音声収録、編集の一通りの機能が備わっていて、価格も無料で使えるものが多いです。
CPU負荷もDAWに比べて少ないです。
DAWはできることが多い分覚えることも多く、慣れるまで結構大変です。
声を録って編集できればいいから、俺は波形編集ソフトで十分かなぁ~
無料の波形編集ソフト「Audacity」とは?
Audacity(オーダシティ)は無料の波形編集ソフトです。
・必要スペックが低く動作が軽い
・日本語対応
・完全無料で使用できる
・宅録に必要な要素を備えている
実際に多くの宅録プレーヤーが使用している有名なソフトです。
欠点を上げるならば、ASIO非対応なところです。
ASIOとはオーディオドライバーの規格のことでDAWはこの規格にほぼ対応していますが、波形編集ソフトはAudacityを含め非対応のものが多いです。
宅録初心者がいきなり有料のDAWを買って、操作が難しく挫折してしまうというケースはよく聞きます。
最初は無料のAudacityで声の録音➔波形編集➔書き出しのイロハを見につける。
今後も本格的にやっていきたいと感じたらASIO対応のDAWに切り替えていくことをおすすめします。
Audacityの導入・インストール方法やASIOの詳しい説明は、別記事にまとめています。
無料!軽い!簡単!三拍子そろっているソフトです。
俺にとってはベリーハードな予感がするモン…
音を聴くために必要!【ヘッドフォン】
オーディオインターフェースに接続して音を聴くための必須アイテムです。
密閉型と開放型があり、更に観賞用とモニター用に分かれます。
★密閉型(クローズド)
★開放型(オープン)
★モニターヘッドフォン
原音を忠実に正確に再現可能なヘッドフォンです。
ノイズや雑音なども細かく聴こえるため、録音編集作業や仕上がりチェックに向いています。
★鑑賞用ヘッドフォン
リスニングや音楽鑑賞を目的に作られており、特定の音域に補正がかかっているものが多いです。細かい雑音やノイズが聴き取りにくく編集作業には不向き。
宅録声優・ナレーター初心者は密閉型のモニターヘッドフォンを選ぶことをおすすめします。
なぜかというと開放型は音が外に漏れだしてしまうため、それをマイクで拾ってしまう可能性があるからです。
モンデレラ~!こんなところにホコリが残ってるじゃない!お掃除やり直しなさい!
モニターヘッドフォン並みに細かくてイジワルな継母ですわ…
今回のまとめ
- マイクはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類ある
- オーディオインターフェースは録音・再生の音質を良くする必須アイテム
- DAW・波形編集ソフトがあれば、声の録音・編集・書き出しができる
- 宅録初心者は密閉型モニターヘッドフォンを使おう
次回はボイスサンプルの作り方について、詳しく説明するよ。
次回までに必要な機材をそろえておくモン!
~to be continued~
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